オムツのCMが話題になっているらしい。
赤ちゃんのお世話をするお母さんが、
泣く子に戸惑い、
寝不足で苛立ち、
抱っこで身体を軋ませ、
自信をなくし、
でも泣いたり笑ったりしながら我が子と歩んでいく、
という内容のCMだ。
「子育てに奮闘するお母さんたち」を
「励ましたい」
という意図であろうことは、
善意と精神的余裕をもって見ればわかる。
「私の大変さをわかってもらって嬉しい」
と思い、
「大変なのは私一人じゃないんだ」
と安心するお母さんもいるかもしれない。
しかし批判の声も多い。
何しろこのCMは、
お父さんがほぼ不在、
過酷な部分ばかりが畳みかけるように描写され、
ほとんど全編、母一人子一人、
とにかく孤独だ。
誰も、本当に誰も、手を差し伸べてくれる人がいない。
救いとして描かれるのは、ただ一つ、
我が子の笑顔だけ。
確かに子どもの笑顔は強力だ。
だけどなあ。
我が子の笑顔を見ると疲れが吹き飛ぶ
には限度があるのだよ。
こんな大変な育児をしているお母さんたちが、
実際にこのCMを見て、
「みんな大変なんだから、一人で頑張らなきゃ」
と思ってしまいはしないか心配だ。
そして何より、
「誰も助けてくれないのが普通だ」
と思い込んでしまったら、とても不幸なことだ。
ギリギリの生活を送るお母さんたちが欲しいのは、
睡眠時間と、
手を貸してくれる人、
それに尽きる。
そうでしょう?
早く帰ってきてくれる夫。
家事を手伝ってくれる家族や友人。
子どもの様子を見に来てくれる保健師さん。
外出先でグズる子をあやしてくれる人。
重い買い物袋を持ってくれる人。
贅沢は言わない、
ベビーカーを半歩避けてくれるだけでも、
子どもを見て少し口角を上げてくれるだけでもいい。
そういう人が全然いないと思っていると、子育ては苦しい。
だけど、そういう人たちは、結構たくさんいる。
お母さんが、ちょっと目を上げたら。
ちょっと周りを見回したら。
ちょっと肩の力を抜いたら。
手を貸そうかな、
大丈夫かな、
という目が、意外とたくさんお母さんを見守っている。
子どもに笑いかけたらお母さんが不審がるかな、
ああ、ほんとは抱っこ代わってあげたいけど、
下手に何かしてもっと泣かせたら悪いな、
という遠慮に覆い隠されたたくさんの善意がそこにある。
抱っこの子が、後ろの人にあやしてもらっていたり、
周り中の人に笑いかけてもらっていたり、
本当は今だって、お母さんは一人じゃない。
CMに描かれなかったそういう人たちの存在を、
私だったらもっと見たい。
もっと知りたい。
その方が、ずっと救われる気がするから、
このブログの片隅に、
ひっそりと、書いておく。
お節介おばさん、ここに在り。
※CMの動画はこちら
赤ちゃんのお世話をするお母さんが、
泣く子に戸惑い、
寝不足で苛立ち、
抱っこで身体を軋ませ、
自信をなくし、
でも泣いたり笑ったりしながら我が子と歩んでいく、
という内容のCMだ。
「子育てに奮闘するお母さんたち」を
「励ましたい」
という意図であろうことは、
善意と精神的余裕をもって見ればわかる。
「私の大変さをわかってもらって嬉しい」
と思い、
「大変なのは私一人じゃないんだ」
と安心するお母さんもいるかもしれない。
しかし批判の声も多い。
何しろこのCMは、
お父さんがほぼ不在、
過酷な部分ばかりが畳みかけるように描写され、
ほとんど全編、母一人子一人、
とにかく孤独だ。
誰も、本当に誰も、手を差し伸べてくれる人がいない。
救いとして描かれるのは、ただ一つ、
我が子の笑顔だけ。
確かに子どもの笑顔は強力だ。
だけどなあ。
我が子の笑顔を見ると疲れが吹き飛ぶ
には限度があるのだよ。
こんな大変な育児をしているお母さんたちが、
実際にこのCMを見て、
「みんな大変なんだから、一人で頑張らなきゃ」
と思ってしまいはしないか心配だ。
そして何より、
「誰も助けてくれないのが普通だ」
と思い込んでしまったら、とても不幸なことだ。
ギリギリの生活を送るお母さんたちが欲しいのは、
睡眠時間と、
手を貸してくれる人、
それに尽きる。
そうでしょう?
早く帰ってきてくれる夫。
家事を手伝ってくれる家族や友人。
子どもの様子を見に来てくれる保健師さん。
外出先でグズる子をあやしてくれる人。
重い買い物袋を持ってくれる人。
贅沢は言わない、
ベビーカーを半歩避けてくれるだけでも、
子どもを見て少し口角を上げてくれるだけでもいい。
そういう人が全然いないと思っていると、子育ては苦しい。
だけど、そういう人たちは、結構たくさんいる。
お母さんが、ちょっと目を上げたら。
ちょっと周りを見回したら。
ちょっと肩の力を抜いたら。
手を貸そうかな、
大丈夫かな、
という目が、意外とたくさんお母さんを見守っている。
子どもに笑いかけたらお母さんが不審がるかな、
ああ、ほんとは抱っこ代わってあげたいけど、
下手に何かしてもっと泣かせたら悪いな、
という遠慮に覆い隠されたたくさんの善意がそこにある。
抱っこの子が、後ろの人にあやしてもらっていたり、
周り中の人に笑いかけてもらっていたり、
本当は今だって、お母さんは一人じゃない。
CMに描かれなかったそういう人たちの存在を、
私だったらもっと見たい。
もっと知りたい。
その方が、ずっと救われる気がするから、
このブログの片隅に、
ひっそりと、書いておく。
お節介おばさん、ここに在り。
※CMの動画はこちら